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スクーデリア・フェラーリが70年代前半を戦った「312B」シリーズ。初号機は13戦4勝でコンストラクターズ2位に終わるも、7度のファステスト・ラップを記録するなど期待の高まるポテンシャルを示していた。しかし、「312B2」世代になると成績は振るわず、戦闘力に疑問を呈する声が高まる。そして第三世代の「312B3」では、走りそのものよりも大胆な空力パーツが話題となり、「スパッツァネーヴェ(除雪車)」と揶揄される。フェラーリ初のフルモノコックや、リアには大型のバナナウィングを採用するなど、意欲的な新技術を投入するものの、やはり成績は振るわず終いとなる。戦績はともかく、この時代を戦った 3.0L V12 の雄々しいサウンドは今でも聴くものの血を騒がすなにかを秘めている。